〜東洋医学で考える「腎」と「巡り」の整え方〜
■ 冷えが体のトラブルを呼ぶ理由
朝晩の気温が下がる季節になると、腰の痛みや足のむくみ、トイレの回数が増えるなどの不調を訴える方が増えます。
「冷え=一時的な温度の問題」と思われがちですが、東洋医学では体のエネルギー(気)と血の巡りが滞っているサインと考えます。
特に、「腎(じん)」と深く関係しており、腎の働きが弱ることで冷えに伴う症状が出やすくなります。
■ 東洋医学でみる「冷え」と腎の関係
東洋医学でいう「腎」は、西洋医学の腎臓とは少し異なり、
生命エネルギーを蓄え、体を温め、骨・腰・膀胱などを支える臓腑です。
腎の働きが弱まると、
- 腰が重い・冷える
- トイレが近くなる(夜間頻尿など)
- 足のむくみ・だるさ
- 体全体の冷えや倦怠感
といった症状が出やすくなります。
これは、「腎陽(じんよう)」と呼ばれる体を温めるエネルギーが不足している状態です。
■ 冷えが引き起こす3つの症状と原因
① 腰痛
冷えによって血流が悪くなると、腰の筋肉がこわばりやすくなります。
東洋医学では「冷えは滞りを生む」とされ、腰の巡りが悪くなることで慢性的な痛みが出ることもあります。
▶ 改善のポイント
- 腰・お腹を温める(腹巻・カイロなど)
- 寝る前のストレッチで血流を促す
- 太谿(たいけい)や関元(かんげん)のツボをやさしく温める
② 頻尿
体が冷えると、膀胱や腎の働きが低下し、水分代謝のバランスが乱れます。
夜になると冷えが強まり、夜間頻尿として現れやすくなります。
▶ 改善のポイント
- 寝る前の水分を控えめに
- 下半身(特に足首〜腰)を冷やさない
- “腎を補う食材”を積極的に摂る(黒ごま・黒豆・山芋など)
③ 足のむくみ
冷えによって血液やリンパの流れが滞ると、余分な水分が下半身にたまり、むくみやすくなります。
東洋医学では「脾(ひ)・腎」の働きが弱まると水分代謝が悪くなるとされます。
▶ 改善のポイント
- 足湯や入浴で下半身を温める
- ふくらはぎを軽くマッサージして“気血”の巡りを整える
- 温性の食材(生姜・シナモン・にんにくなど)を取り入れる
■ 今日からできる「冷えケア習慣」
| 習慣 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 🌿 朝の白湯 | 朝起きてコップ1杯 | 胃腸を温め代謝UP |
| 🛁 毎日の入浴 | ぬるめの湯に15分 | 全身の血流を促す |
| 🧣 腰・足首を冷やさない | 腹巻・レッグウォーマー | 腎を守る基本 |
| 🍚 温性の食材を摂る | 味噌汁・根菜・生姜など | 冷えを内側から改善 |
| 💤 早めの就寝 | 23時までに就寝を意識 | 腎の回復タイムを確保 |
■ おすすめのツボ3選(自宅でも簡単ケア)
| ツボ名 | 場所 | 効果 |
|---|---|---|
| 太谿(たいけい) | 内くるぶしとアキレス腱の間 | 腎を温め、冷え・頻尿改善 |
| 三陰交(さんいんこう) | 内くるぶしから指4本上 | 下半身の冷え・むくみに |
| 関元(かんげん) | おへそから指3本下 | 体の“元気のツボ”、全身を温める |
軽く温める・指でやさしく押すことで、体がじんわりと温まります。
■ まとめ
冷えは「腎」を弱らせ、腰痛・頻尿・足のむくみなど様々な不調を引き起こします。
日常の小さな工夫で、体の芯から温めることが大切です。
- 冷えを感じたら早めにケア
- 腎を守る生活習慣を意識
- 無理のない温活を継続
体を温め、巡りを整えることが、健康の第一歩です。
🏠鍼灸マッサージ処いずみ屋より
当院では、東洋医学の考えをもとに
「気・血・水」のバランスを整える鍼灸施術を行っています。
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