現代人に肩こりが増えた本当の理由|自律神経・姿勢・東洋医学からの視点から

セルフケアとツボ

現代人の肩こりが増えた理由

最近「肩こりがつらい…」という声をよく耳にしませんか?
実はその背景には、スマホやパソコンによる眼精疲労姿勢の悪さなど、現代ならではの生活習慣が大きく関係しています。

スマホやパソコンの利用時は姿勢がどうしても悪くなり、気が付いたら長時間使用していることも。

肩こりは実は「呼吸」とも深く関係しているんです。
集中していると、つい呼吸が浅くなってしまいがち。それが肩まわりの筋肉に負担をかけ、こりを引き起こしてしまうのです。

呼吸が浅いと、肺のふくらみが足らず、その周りにある肋骨と肋骨の間にある肋間筋の動きが悪くなります。

それにより肩甲骨の動きもわるくなり肩こりにつながる可能性も。。

さらにこの暑い時期だと冷房による冷えが血流を悪くし、肩こりの原因に。

こういった原因で肩こりで悩まれる方が多いと考えられます。

医師でも見落とす「自律神経の関係」

自律神経の乱れが「肩こり」を引き起こす3つの仕組み

【筋肉の緊張が続く】

筋肉は交感神経で緊張し、副交感神経で緩むと言われています。

仕事などで集中しているときは交感神経が強くはたらいており、筋肉がリラックスできず、常に緊張状態です。

→首や肩は筋肉が緊張しやすいところなので、筋肉が硬くなり、血流が悪くなって、コリや痛みが出やすい。

【血管が収縮し、血流が悪くなる】

交感神経が過剰にはたらくと、血管が収縮(ちぢこまる)してしまい、血流が悪くなります。

→首や肩への血流が低下し、コリや重だるさの原因に。

【呼吸の浅さが肩に負担をかける】

ストレスや緊張状態では、どうしても呼吸が浅く速くなってしまいます。

呼吸には横隔膜も関係しており、その横隔膜がうまく動かないと、首や肩の筋肉が呼吸の補助をしようとし疲労します。

特に緊張しやすいのが斜角筋(首の横側にある筋肉)や僧帽筋(肩や肩甲骨全体にある筋肉)。

呼吸が浅いことでリラックスができず筋肉が緊張状態にもなります。

東洋医学的な肩こりの見方(瘀血・寒湿など)

肩こりは背部に寒邪(寒さでからだの調子が悪くなること)をうけたり、筋肉の疲労、精神的、肉体的疲労、眼精疲労などにより起こる。

また、婦人科疾患、高血圧、低血圧、動脈硬化でもみられる。

①かぜのような冷え(風寒)による肩こり

風や寒さが体の表面から入ってきて、首や肩の気血の巡りが悪くなると、筋肉が固くなって肩こりになります。冬に寒い中に長くいたり、冷房がきいた部屋にいると肩がこるのと同じイメージ。

② イライラなどのストレスであたまにのぼる肩こり(肝陽の亢進)

体の中のバランスがくずれて、「カーッ」と頭に血がのぼるような状態になると、首や肩がピリピリしたり、こわばって肩こりになります。イライラしたときに肩がこるのはこのタイプです。

③血の力が足りない肩こり(肝血不足)

目をたくさん使いすぎたり、病気のあとや赤ちゃんを産んだあとに、体の中の「血(けつ)」が少なくなると、筋肉に栄養が届かなくなって、肩が固くなってコリにつながります。

④つめたい水がたまった肩こり(寒飲)

体の中に冷たい水(=寒飲)がたまってしまうと、体がうまくあたたまらず、背中や肩が重くなってこることがあります。冷たいものをとりすぎたり、体をあたためない生活が原因です。

⑤ ストレスやケガでめぐりが悪くなる肩こり(気滞血瘀お)

ストレスや長い時間わるい姿勢でいたり、けがをすると、肩の中の「気(エネルギー)」や「血(けつ)」の流れがとどこおって、肩こりになります。気分がモヤモヤしたり、同じ姿勢で長くいるときになる肩こりです。

わかりやすくいうと、

「肩こりはからだの中のバランスの乱れや、冷え、ストレスなどが原因で起こる」


セルフケア方法

・深呼吸(7秒吸って2秒止めて8秒で吐く)を意識。快眠にも効果あり

・温める(首元、肩まわり、お腹、腰(仙骨部分))→副交感神経が働きやすくなる

・スマホやパソコンを使う際は、休憩を意識して肩のストレッチや肩回しをする

・ツボ押しで巡りを整える

①肩井

首のつけ根と肩のいちばん外側(肩先)のまんなかあたりにあります。

自分でさわると、肩の上のほうで「ちょっとへこんでるところ」「押すと気持ちいい or いた気持ちいいところ」です。

指でグーッと3~5秒押す → はなす → また押す(3回くらい)

おふろであたためながら押すともっと気持ちいいよ!

合谷

親指と人さし指の骨が交わるところの、少し人さし指よりのへこんだ場所にあります。

見つけ方:

  1. 手の甲を見て、
  2. 親指と人さし指をグッと開いて、
  3. その間の“いちばん高くなるところ”をさがしてね。
  4. 押すと「いた気持ちいい」と感じるところが合谷(ごうこく)

③風池

耳のうしろの少し下、
うなじのくぼんだところで、
首のまん中からすこし外側にある“へこんでいる場所”です。

自分で見つけるコツ:

  1. 耳のうしろをさわる
  2. そこから首のくぼみの方向へさわっていくと、指が「スポッ」と入るところがあります
  3. 「ここ気持ちいい!」と感じたらそこが**風池(ふうち)**です!
  • 両手の親指で「風池」をぐーっと3~5秒押す → はなす
  • これをゆっくり3回くらいくり返す

④後渓

手の小指の付け根のすぐ下、手のひらの外側にあるところです。

手をグーににぎってみてください。
小指の付け根のすぐ下に「ちょっとへこんでるところ」があります。
そこが**後渓(こうけい)**です!

  • 反対の手の親指で、ぐーっと3〜5秒押す → ゆるめる
  • これをゆっくり3回くらいくり返します。

指先のツボなので、いつでもどこでも押せる便利なツボです

自律神経の乱れは、がんばっている人ほど起こりやすいもの。
肩こりが続いているときは、「休むこと」「ゆるめること」も大切なケアです。

この記事が、あなたの体と心を見つめ直すきっかけになればうれしいです。
無理せず、できることから少しずつ整えていきましょう。




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